Activiti日本語情報ブログ

OSSのBPMエンジン Activitiの日本語情報をまとめています。

Activiti入門

概要

Activitiでは、BPM 2.0に準拠したBPMエンジン Activiti Engineを中核として、様々な周辺製品が提供されています。

今回のブログ記事では、Activiti Designerで作成したフローをActiviti Explorerにデプロイし、処理を行います。 Activiti Designerは、BPMのフローを記述できるGUIのエディター(Eclipseプラグイン)で、Activiti ExplorerはActiviti Engineを内包した簡易Webアプリケーションです。

Activiti Explorerの利用方法の詳細については、以下の「Activiti 5.x Business Process Management Beginner's Guide」をご参照ください。

Activiti 5.x Business Process Management Beginner's Guide

Activiti 5.x Business Process Management Beginner's Guide

「Activiti 5.x Business Process Management Beginner's Guide」では、Activiti Explorerの利用方法をベースにして、Activiti/BPM2.0について説明しています。

Activiti Designer

Activitiでは、GUIのエディターでBPMのフローを記述できる Activiti DesignerがEclipseプラグインとして提供されています。

インストール

  1. Eclipseをインストールします。

    Activiti User Guideによると、Eclipse Kepler もしくはEclipse Indigoのバージョンが推奨されています。 https://wiki.eclipse.org/Older_Versions_Of_Eclipse

    こちらで確認した限りでは、最新版のEclipse Marsでも特に問題なく動作しています。 https://www.eclipse.org/downloads/

  2. Activiti Explorerプラグインをインストールします。

    • ツールバー「Help」から「Install New Software」を表示し、追加ボタンを押下します。

    • Add Repositoryのダイアログが表示されます。

    • Name属性に「Activiti BPMN 2.0 designer」を指定します。

    • Location属性に「http://activiti.org/designer/update/」を指定します。

    • インストールを行い、Eclipseを再起動します。

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フロー作成

  1. Activitiプロジェクトを作成します。

    • フローを格納するプロジェクトを作成します。

    • ツールバー「File」-「New」-「Project」を押下し、「Activiti Project」を選択します。

    • プロジェクト名を入力し、プロジェクトを作成します。

  2. Activiti Diagramを作成します。

    • フローを作成します。

    • 作成したプロジェクトをパッケージ・エクスプローラで表示します。

    • 「src/main/resources/」-「diagrams」から右クリックで、「New」-「Other」を押下します。

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    • 表示された画面から「Activiti Diagram」を選択します。

    • フロー名を入力し、フローを作成します。

直線ルートの作成

ここでは、開始と1つのタスクから成るフローを作成します。

  1. 作成したフローのデザイナー画面を表示します。

  2. 「Start Event」カテゴリから「StartEvent」を配置します。

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  3. 「Task」カテゴリから「User Task」を配置します。

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  4. 「End Event」カテゴリから「EndEvent」を配置します。

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  5. 配置した「StartEvent」-「User Task」-「EndEvent」を線で結びます。

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  6. 開始を行うユーザを設定します。

    • フロー上のアイコン以外の場所を押下します。

    • Propertiesタブを選択し、ProcessのCandidate start users(comma separated)に「fozzie」を入力します。

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  7. 「UserTask」を押下し、処理を行うユーザを設定します。

    • Propertiesタブを選択し、Main configのAssigneeに「kermit」を入力します。

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  8. フローの保存を行います。

フローのビルド

  1. パッケージ・エクスプローラを表示します。

  2. プロジェクトを選択した状態で右クリックを行い、「」を押下します。

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  3. 「deployment」ディレクトリにフローがビルドされたbarファイルが出力されます。

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Activiti Explorer

作成したフローをActiviti Engine上で実際に動作させてみます。 Activiti Engineを内包したActiviti Explorerを利用します。

Tomcatのインストール

各環境に応じたTomcatのバイナリをダウンロードし、解凍します。 http://tomcat.apache.org/download-90.cgi

Activiti Explorerのインストール

  1. Activityをダウロードし、解凍します。

    Activiti Downloads

  2. 解凍したディレクトリ内のwars/activiti-explorer.warを%TOMCAT_HOME%/webappsにコピーします。

Activiti Explorerの起動

  1. Tomcatの起動コマンドを実行します。

    • Windows環境では、%TOMCAT_HOME%/bin/startup.bat start を実行してください。

    • Linux系の環境では、%TOMCAT_HOME%/bin/startup.sh start を実行してください。

  2. しばらくしたら、http://localhost:8080/activiti-explorer/へアクセスします。

    • Activiti Explorerのログイン画面が表示されます。

    • Activiti Explorerはデフォルトの設定では、インメモリデータベースにてデータを管理するため、再起動するとデータは初期化されます。

    • 永続化したい場合は、 %TOMCAT_HOME%/webapps/activiti-explorer/WEB-INF/classes/db.properties にデータベースへの接続情報を記載します。

フローのデプロイ

  1. kermit/kermitでActiviti Explorerへログインします。

  2. 「管理」-「デプロイ」-「新規アップロード」を選択します。

  3. 「ファイル選択」からビルドしたbarファイルを指定します。

  4. デプロイが実行され、フローが利用できるようになります。

フローの実行

  1. fozzie/fozzieでActiviti Explorerへログインします。

  2. 「プロセス」からデプロイしたフローを選択します。

  3. 「プロセスの開始」を押下します。

  4. kermit/kermitでActiviti Explorerへログインします。

  5. 「ケース」-「受信トレイ」にタスクがあります。

  6. 「タスクの完了」を押下することで、プロセスが完了します。